言語の壁の克服

問題点 クレアボヤンテ社の技術専門家が、日本側開発パートナーから、同社が発明したディスプレイ技術の理論と技術知識に関するプレゼンテーションと解説を行うよう依頼された。ところが、言葉の違いにより、日本人技術者にはそのプレゼンテーションの内容が充分には理解されなかった。
分析 文書や口頭での連絡や通信には、英語だけが使用されていた。一方、開発パートナー側チームでは殆ど日本語だけでやりとりしていた。
行動 マットは、プレゼンテーション資料と、クレアボヤンテ社とその開発パートナーのエンジニアリングチームとの間のQ&Aセッションを、各段階で通訳することからスタートした。次に、パートナー側のエンジニアが、配られた資料を母国語で理解できるよう、文書化されている技術資料を日本語に翻訳した。その結果、マットは技術的な内容を熟知し、Q&Aセッションでパートナー側チームからの具体的な質問に対し回答するクレアボヤンテ社の技術専門家と共に、マット自身がそれらの資料を率先して説明できるようになった。
成果 パートナー側開発チームはプレゼンテーションに集中するようになり、技術の理解に至るスピードが高まり、より早期の試作品製作が可能になった。さらに、クレアボヤンテ社の専門家サイドでは、出張を要する人数が減り、コスト削減に役立った。

 

「特にテクニカルな面では、些細な翻訳ミスが意味を劇的に変えてしまうことがある。マット・シュレーゲルの場合、我々は常に、本来意図された意味や結果を得ることができる」
-アンディ・ヨシダ氏、米国日本電産サンキョー株式会社、営業担当副社長